お互いに駆け出しの頃を知る役者仲間から「竜ちゃん、若い頃は今と全然違って、もっと暗かったよね。斜に構えててさ」とか言われて、「金も睡眠時間もなくて始終腹を空かせていたから疲れてたんだよ」なんて言い訳をしてみたものの、思い起こすとやっぱりか〜なり暗かったような気がしてきましてね(^_^;)。こういう事は他人様の見た目の方が確かなのだと思ったりして……。
自分が若い頃って明るくなきゃいけないような強迫観念めいたものがありました。暗いと言われようものなら人間として失格だ!、友達のいない奴は生きている価値がない!みたいなね(^_^;)。いや、別に誰かから面と向かって言われた訳じゃないのですけれど。でも、なんとな〜くそういう事がコンセンサスになっているような感じ。で、そんな空気感に逆らってみたい気持ちがあったような気がします。
あれから三十年くらい経って、じゃぁ今は明るくなったのか?と問われれば……多少は明るくなったのかもしれませんが、やっぱり本質的にはか〜なり暗いんだろうなぁと思ったりします(^_^;)。
そう言えば、とある若人から「石野さんは逢う魔が時な感じ」と言われまして、なんの事だろう?と思ったら、その人から見ると普通は昼か夜なのだそうですよ。明暗がハッキリしているのだそうです。ところが俺は明るいのと暗いのが混ざり合ってるような印象なのだとか。なるほど、そうなのかもしれないと思いましたね(^_^;)。